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64ビット版PC-MAPPINGのデータベース接続制限について
64ビット版Windows(Vista/7/8/10)OS上で起動する64ビット版PC-MAPPING/HTx64またはSPx64(以下「64ビット版PC-MAPPING」といいます)から、Microsoft Officeデータ(Excel・Accessファイル)や他のデータベースに外部リンクしたりエクスポートを行う場合、制限が発生する場合があります。
■ 基本制限
64ビット版Windows上の64ビット版PC-MAPPINGにおいて、
  • 外部データベース接続(DAO・ODBC)
  • 外部データベース接続(ADO)
  • 外部データベースエクスポート
を実行できるのは、操作するPCに64ビット版接続ドライバーがセットアップされているデータベースのみです。
64ビット版接続ドライバーが提供されていないデータベースには接続できません。

■ この制限によるエラー例
この制限により、64ビット版PC-MAPPINGにて次の操作を行うとエラーが発生する事があります。

  1. Accessデータベース(*.accdb)と外部データベース接続(ADO)した場合
    ▼ [ホーム]-[ファイル]-[新規]-[外部データベース(ADO)]画面

    <テーブルリスト>ボタンをクリックしても、テーブル名がリストアップされず、指定できません。

  2. 32ビット版PC-MAPPINGで作成したACCDB外部リンクデータベースを含むプロジェクトを、64ビット版PC-MAPPINGで開いた場合

    警告画面が表示され、データを読み込みできません。

  3. データベースの「名前を付けて保存」メニューからACCDBにエクスポートした場合
    ▼ [データベース]-[保存]-[名前を付けて]-[ADOでのエクスポート]画面

    ここで<OK>ボタンを押すと

    メッセージが表示され、エクスポートできません。

■ Microsoft Officeデータベースとの連携について
64ビット版PC-MAPPINGからMicrosoft OfficeのAccess(mdb・accdb)やExcel(xls・xlsx)、に接続する場合、『64ビット版』Office System接続ドライバーが当該マシンにセットアップされている必要があります。

64ビットWindows上に32ビット版のMicrosoft Officeがインストールされている環境では、32ビット版のOffice System接続ドライバーがセットアップされているため、64ビット版PC-MAPPINGよりAccessデータベース・Excelファイルに接続できません。

PC-MAPPING/Office組み合わせの動作状況は次のようになります。(○:接続連携可能 ×:接続連携不可)
64ビット版PC-MAPPING/HT(SP) ⇔ 64ビット版Office(2010〜)環境のAcceessDB/Excel
32ビット版PC-MAPPING/HT(SP) ⇔ 32ビット版Office環境のAcceessDB/Excel
64ビット版PC-MAPPING/HT(SP) ⇔ 32ビット版Office環境のAcceessDB/Excel
×32ビット版PC-MAPPING/HT(SP) ⇔ 64ビット版Office(2010〜)環境のAcceessDB/Excel
△= 後述の「■ Pcmso.exeを利用したHTx64でのADOによるデータベースへのアクセス」をご参照下さい。

Microsoft Office(2010以降)は64ビット版が提供されていますが、32ビット版とは共存できません。インストールはいずれかの一択となります。
運用の関係で32ビット版Officeが必須、またはOfficeバージョンが2007以前の場合、PC-MAPPINGと連携するには32ビット版PC-MAPPINGを使用して下さい。
データ量等の関係で64ビット版PC-MAPPINGが必須な連携環境では、64ビット版Officeをインストールし直して下さい。
ただしこの場合、下記の点にご注意下さい。
  • 32ビット版PC-MAPPING(PC-MAPPING/ActiveX製品アプリ含む)からAccessDBやExcelに接続できなくなる
  • PC-MAPPING以外のアプリでOfficeデータと連携するものが動作しなくなる
  • Office向けプラグイン等が使えなくなる可能性がある

■ Pcmso.exeを利用したHTx64でのADOによるデータベースへのアクセス
64ビット版PC-MAPPINGからは32ビット版のODBCドライバー(ADO含む)を利用できないため、専用の32ビットマーシャリングアプリ「Pcmso.exe」を経由して、ADOでのデータのアクセスに対応しました。

64ビット版Pcm.exeと同じフォルダーにPcmso.exeを配置しておく事で、有効となります。
「Pcmso.exe」は、ダウンロードモジュール(PCM8x64.LZH)に同梱されています。
最新版ダウンロード [PC-MAPPING Ver.8]

  1. 「Pcmso.exe」を配置していない状態で、データベースのエクスポートメニューからACCDBにエクスポートした場合
    ▼ [データベース]-[保存]-[名前を付けて]-[ADOでのエクスポート]画面

    ここで<OK>ボタンを押すと

    メッセージが表示され、エクスポートできません。

  2. 「Pcmso.exe」を配置した状態で、データベースのエクスポートメニューからACCDBにエクスポートした場合
    ---
    コマンド "ExportAdo" 実行されました [14:47:34] => [14:47:40]
    ---

    と表示され、エクスポートは実行されます。

■ HTx64で作成したPVPで、ADO接続データベース(Office製品はx32環境)を利用している場合の注意点
以下のように、HTx64上で【ADO】接続した状態のプロジェクトデータから64ビット版PVPを作成するとします。

作成したPVPを起動すると、【ADO】接続のデータベースの接続が切れ、レコード内容が表示されません。

PVP(64ビット版アプリケーション)からADO接続データベースするには、HTx64の場合と同様に、PVP.exeと同階層に「Pcmso.exe」が必要になります。
上の状態の接続できなかったPVPと同階層に「Pcmso.exe」を設置すると、以下のようにDB接続が可能となり、レコード内容も表示されます。

■ 参考:ODBC接続可能なデータベースの確認方法
64ビット版PC-MAPPINGよりODBC接続可能なデータベースを確認したい場合は、64ビット版「ODBCデータソースアドミニストレーター」を起動し、[ドライバー]タブを開くと接続可能なドライバーが表示されます。

64ビット版「ODBCデータソースアドミニストレーター」は通常、
C:\Windows\System32\Odbcad32.exe
にインストールされています。
64ビット版Windowsの(コントロールパネル〜)管理ツール〜[データソース(ODBC)]から起動した場合、この64ビット版アドミニストレーターとなります。

32ビット版PC-MAPPING/HT(SP)からODBC接続できるデータベースは、32ビット版「ODBCデータソースアドミニストレーター」の[ドライバー]タブに表示されるドライバーのデータベースのみとなります(こちらに表示されるドライバーは64ビット版PC-MAPPINGから使用できません)。

32ビット版「ODBCデータソースアドミニストレーター」は通常、
C:\Windows\SysWoW64\Odbcad32.exe
にインストールされています。
Windowsスタートメニューやコントロールパネルからの起動ショートカットはありません。