MapInfo(MIF)フォーマットのエクスポート
※MIFフォーマットでは座標系の付帯情報(縮尺・系)を持つ事ができません。
- ■ 概要
- PC-MAPPINGで作成したデータを、MIFフォーマットに変換します。
データは2種類のファイル(図形は *.mifファイルに、テキスト形式のデータは *.midファイル)に出力されます。
- ■ 操作方法
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- [エクスポート]-[汎用]-[MIF/MID(MapInfo)]を実行します。
- [MapInfo(MIF/MID)データのエクスポート]ダイアログボックスが表示されますので、以下の設定を行います。
- オプション
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- [指定のレイヤーをエクスポート(レイヤータイトルをファイル名)]チェックボックス
- 同時にエクスポートするレイヤーを選択した場合、それらレイヤーの出力方法を指定します。
- ONの場合
- レイヤー単位にMIFファイルへ出力します。
例えば、「画地」レイヤーの場合「画地.mif」というファイル名が出力されます。
ファイル名を変更したい場合はレイヤータイトルを変更して下さい。
- OFFの場合
- 編集レイヤーのみMIFファイルに出力します。
MIFファイルのフォーマット上、複数のレイヤーを1つのMIFファイルに持つ事はできません。
- [MIF Ver2仕様]チェックボックス
-
- ONの場合
- MIFをVer.2形式のフォーマットで出力します。
- OFFの場合
- MIFをVer.3形式のフォーマットで出力します。
- [子(中抜け)ポリゴンをホール(hole)として出力しない]チェックボックス (*)
- ONの場合、子(中抜け)ポリゴンはホール(hole)ではなく、外側のポリゴンに重なった内側のポリゴンとして出力されます。
- [子(中抜け)ポリゴンをホール(hole)、かつ、ポリゴンとして出力する]チェックボックス (*)
- ONの場合、子(中抜け)ポリゴンをホール(hole)として出力し、さらに内側のポリゴンも作成します。
- (*)上の2つのチェックが全てOFFの場合
- 子(中抜け)ポリゴンはホール(hole)として出力されます。この場合、子(中抜け)ポリゴンは、親ポリゴンの中抜けとして処理されます。
- [MIDファイルにユニークIDを自動生成しない]チェックボックス
-
- ONの場合
- ユニークIDは作成しません。
- OFFの場合
- 先頭フィールドにユニークIDを自動生成します。
- [実数を固定少数(DECIMAL)で出力]チェックボックス
- 実数型フィールドの出力方法を指定します。
- ONの場合
- フィールドの定義「表示小数桁数」に関係なく有効な小数点桁数まで出力します。
例えば、「0.01」を表示小数桁数「5」にして表示すると「0.01000」と表記されます。
これを出力すると、「0.01」と出力されます。
- OFFの場合
- フィールドの定義「表示小数桁数」に併せて出力します。
例えば、「0.01」を表示小数桁数「5」にして表示すると「0.01000」と表記されます。
これを出力すると、「0.01000」と出力されます。
- [非表示フィールドを出力しない]チェックボックス
- 「ウィンドウ非表示」をONにしているフィールドの処理を指定します。
- ONの場合
- 「ウィンドウ非表示」ONのフィールドを出力しません。
- OFFの場合
- 全てのフィールドを出力します。
- [(インポート時の)PCM固有フィールドを出力しない]チェックボックス
-
- ONの場合
- BRUSH_STYLEなどのPC-MAPPING固有のフィールドはエクスポートされません。
- OFFの場合
- 全てのフィールドデータをエクスポートします。
- 出力先
- MIFファイルの出力先フォルダーを検索します。
1レイヤのみ出力する場合は、ファイル名まで指定します。
- 同時にエクスポートするレイヤー
- プロジェクトに登録されている背景レイヤーがリスト表示されます。
- ■ ベクター情報
- PC-MAPPINGで作成されたデータは、以下の形式でMIFフォーマットに変換されます。
また、アプリケーションの持つ特性上置き換えのできない情報や、何らかの制約を受ける場合には若干、元の情報と差違のある代替情報に置き換えます。
- レイヤー情報
-
- レイヤー名
- [レイヤーエキスパート]-[ようこそ]パネルに表示されるレイヤー名が反映されます。
- 座標情報
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PC-MAPPINGの座標系 | MapInfoの投影法 |
平面直角座標系 | 一般図(メートル)CoordSys NonEarth Units "m" |
経緯度座標系 | 緯度/経度 |
ペーパー座標系 | 一般図(メートル)CoordSys NonEarth Units "m" |
- ベクター要素
- 以下のように変換されます。
PC-MAPPINGのベクター要素 | MapInfoのベクター要素 |
アーク | ライン(LINE) |
アーク(補間点) | 折れ線(PLINE) |
ノード | 変換されません |
ポリゴン | リージョン(LEGION) |
ポリゴン(塗りつぶし) | リージョン(LEGION)とフィル |
ポイント | シンボル(SYMBOL) |
- 線種情報
- PC-MAPPINGのアーク情報は、MIFではペンタイプに置き換えられ、[PEN(線幅、線種、色)]で表されます。
PC-MAPPINGの線幅 | MapInfoの線幅 |
0mm以上〜0.5mm未満 | PEN(1、*、*)  |
0.5mm〜1.0mm | PEN(2、*、*)  |
1.0mm〜1.5mm | PEN(3、*、*)  |
1.5mm〜2.0mm | PEN(4、*、*)  |
2.0mm〜2.5mm | PEN(5、*、*)  |
2.5mm〜3.0mm | PEN(6、*、*)  |
3.0mm〜 | PEN(7、*、*)  |
PC-MAPPINGのラインスタイル | MapInfoのペンタイプ |
実線 | PEN(*、2、*)  |
破線 | PEN(*、5、*)  |
点線 | PEN(*、3、*)  |
一点鎖線 | PEN(*、14、*)  |
二点鎖線 | PEN(*、20、*)  |
陰線 | PEN(*、1、*) |
PC-MAPPINGのペンの色 | MapInfoのペンの色 |
| 24ビットのRGB値を表す整数で表現されます。 |
- ブラシのスタイル情報
- PC-MAPPINGのポリゴンの色塗りは、MIFではブラシスタイルに置き換えられ、[BRUSH(パターン、前面色、背景色)]で表されます。
PC-MAPPINGのスタイル | MapInfoのパターン |
ソリッド | BRUSH(2、*、*) |
パターン(ビットマップ) | BRUSH(0、*、*) |
上向き | BRUSH(6、*、*) |
十字 | BRUSH(7、*、*) |
クロス | BRUSH(8、*、*) |
下向き | BRUSH(5、*、*) |
水平 | BRUSH(3、*、*) |
垂直 | BRUSH(4、*、*) |
ホロウ(中空) | BRUSH(0、*、*) |
PC-MAPPINGのポリゴンの色 | MapInfoの前面色 |
| BRUSH(*、*、*) |
- ■ 属性情報
- MapInfoにおける属性の管理は、全ての要素に対して1パターンのみですので、現状はポリゴン→アーク→ポイントの順で優先的に設定されます。
【例@】以下のような属性を持つPC-MAPPINGのデータをエクスポートするとします。
ポリゴン内部属性 | アーク内部属性 |
ポリゴンID | ポリゴン文字 | アークID | アーク文字 |
100 | A-100 | 200 | B-200 |
101 | A-101 | 201 | B-201 |
すると以下のような結果となります。
ポリゴンID | ポリゴン文字 |
100 | A-100 |
101 | A-101 |
200 | B-200 |
201 | B-201 |
【例A】ベクター要素毎にフィールドの設定を行いたい場合は、ベクター要素に対する内部属性フィールドの設定を同じにしておく必要があります。
▼ アーク内部属性
ポリゴンID | ポリゴン文字 | アークID | アーク文字 |
100 | A-100 | | |
101 | A-101 | | |
▼ アーク内部属性
ポリゴンID | ポリゴン文字 | アークID | アーク文字 |
| | 200 | B-200 |
| | 201 | B-201 |
すると以下のような結果となります。
ポリゴンID | ポリゴン文字 | アークID | アーク文字 |
100 | A-100 | | |
101 | A-101 | | |
| | 200 | B-200 |
| | 201 | B-201 |
- ■ 補足
-
- 測地系コードを任意の値にする
-
▼測地系を示すコード
Number | Datum |
33 | Geodetic Reference System 1980(GRS80)(*) |
97 | Tokyo(Bessel1841):日本測地系 |
104 | World Geodetic System 1984(WGS84)(*) |
152 | JGD2000:世界測地系(*) |
(*)PC-Mappingでインポート時、世界測地系と判定します。
通常、PCMで「世界測地系」のデータをMIFにエクスポートした際、測地系コードとしては「152」が出力されますが、MapInfoのバージョンによってはこのコードが「世界測地系」と解釈されない(このコードが採用されたのはVer.700〜)場合があります。
pcm.iniファイルで
[MifOut]
JGD=33
と記述する事で、世界測地系のコードを変更する事が可能です。
※MIFのファイルフォーマット、また、エクスポート先での利用(測地系コードの解釈)をよくご配慮の上、変更して下さい。
- フィールド幅の調整
- フィールド定義ダイアログボックスで指定した「フィールド幅」を反映する事が可能です。
ただし、MIFエクスポートの仕様上ポリゴン→アーク→ポイントの順で優先的に設定されますのでポリゴンに設定した内容が、MIFファイルのColumusに記述されます。
《例》 青文字部分がフィールド幅で指定した数値になります。
Columns 4
ID integer
scode char(24)
sno char(6)
eno char(6)
- フィールド名の整合調整
- 属性情報に同一フィールド名がある場合は'_'を追加します。
また、フィールド名に記号類がある場合や先頭が数字の場合はこれを'_'で置き換えます。
- ホール(hole)について
ホール(hole)について をご覧下さい。
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