MapInfo(MIF)ファイルのインポート
MapInfoのデータ交換形式であるMIFファイルをPC-MAPPINGの形式に変換します。
- ■ 対応バージョン
- 現在対応しているのはVer.4.0です。
- ■ 操作方法
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- [ファイル]-[インポート]-[MIF/MID(MapInfo)]を実行します。
- [MIFデータインポート]ダイアログボックスが表示されますので、以下の設定を行います。
- 条件設定
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- [図郭をオブジェクトの存在範囲から設定]チェックボックス
-
- ONの場合
- オブジェクトの存在範囲から図郭範囲を設定します。
- OFFの場合
- 図面範囲Bounds (X1,X2) (Y1,Y2)の情報から図郭範囲を設定します。
- [座標系]
- 変換後の座標系を選択します。
レイヤーの座標系は、MIFファイルのものが参照されますので、MIFファイルを作成時に正しい値をセットして下さい。
また、プロジェクト内のレイヤーの座標系は全て同じ系のものを使用して下さい。
- [ポリゴン生成モード]
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- 1アーク1ポリゴン
- 1アーク1ポリゴンの構造となります。
- 包含構造のみ構造化ポリゴン
- 親ポリゴンと子ポリゴンの関係において構造化したデータを生成します。
※ダブりアークを削除する機能ではありません。
- ダブリアークを削除した完全な構造化ポリゴン
- セグメントトレースにより、ダブリアークを削除してポリゴンを生成します。
- 座標値のゆらぎのしきい値
- 構造化ポリゴンを生成する際、ダブリアークと判定するしきい値(m)を設定します。
- [中抜け(hole)は取り込まない]チェックボックス
- ホール(hole)とは「面の内側にある面と認識されない閉図形」の事です。
PC-MAPPINGにはホール(hole)という概念はありませんが、その形状を「ポリゴン」として扱う事ができます。
※子ポリゴンとホール(hole)が重なった形状の場合には、ここのチェックのON/OFFに関わらず、ダブりアークとならないように調整が行われます。
- ONの場合
- ポリゴンに中抜け(hole)が存在する場合、外側のポリゴンのみを取り込みます。
- OFFの場合
- ポリゴンに中抜け(hole)が存在する場合、中抜け(hole)をポリゴンとして取り込みます。
PC-MAPPINGで言う親子ポリゴンの形状となります。
- 読み込むファイル
- ファイル拡張子が「MIF」「MID」の2つが存在するファイル名をMIFファイルとして認識します。
複数のファイルを同時に読み込む事により同一プロジェクトに登録する事も可能です。
- プロジェクトの保存ファイル名
- 指定した名前でプロジェクトファイル(*.pcm)が作成されます。指定しない場合でも後でプロジェクトに保存する事は可能です。
<...>ボタンを押すと[PC-Mapping Project File]ダイアログボックスが表示されますので、ファイル名の入力を行なって下さい。
- 以下の設定が終了したら<OK>ボタンを押して下さい。
- ■ 詳細情報
- MIFは二種類のファイル(図形は *.mifファイルに、テキスト形式のデータは *.midファイル)に情報を持ちますが、MIF・MIDのデータ情報は、PC-MAPPINGに読み込まれる際、以下のように置き換えられます。
アプリケーションの持つ特性上置き換えのできない情報や、何らかの制約を受けて、若干、元の情報とは差違のある置替情報となる事もあります。
- 座標情報(COORDSYS)
- MIFで持っている座標系情報は、PC-MAPPINGのレイヤーの座標系として変換されます。
COORDSYS文を指定していない場合は、データは経緯度座標で作成されているとみなされます。
MapInfoの座標系 | PC-MAPPINGの座標系 |
一般図CoordSys NonEarth Units "△" | 平面直角座標系or経緯度座標に変換されます。
"in"・"mm"・"cm"など、図郭範囲が小さくて平面直角座標系であらわせないものについては、ペーパー座標系に変換されます。 |
緯度/経度 | 経緯度座標系に変換されます。 |
その他の座標系 | 変換されません。 |
※オブジェクトが一つもないデータでもCoordSys NonEarthでBounds(X1,X2)(Y1,Y2)の設定がされている場合には、空のレイヤーを作成します。
- 《例》CoordSys Earth Projection 1, 152
- CoordSys Earth Projection A, B
- A:投影法(以下はMIFフォーマット内コードの一例です)
Number | Projection |
1 | Longitude/Latitude |
2 | Cylindrical Equal-Area:正積円筒図法 |
3 | Lambert Conformal Conic:ランベルト等角円錐図法 |
4 | Lambert Azimuthal Equal-Area (polar aspect only):ランベルト正積方位図法 |
5 | Azimuthal Equidistant (polar aspect only):正距方位図法 |
6 | Equidistant Conic,also known as Simple Conic:正距円錐図法 |
8 | Transverse Mercator,also known as Gauss-Kruger:ユニバーサル横メルカトル図法 |
9 | Albers Equal-Area Conic:Albers正積円錐図法 |
10 | Mercator:メルカトル図法 |
13 | Mollweide:モルワイデ図法 |
27 | Polyconic:正規多円錐図法: |
- B:測地系(以下はMIFフォーマット内コードの一例です)
Number | Datum |
33 | Geodetic Reference System 1980(GRS80)(*) |
97 | Tokyo(Bessel1841):日本測地系 |
104 | World Geodetic System 1984(WGS84)(*) |
152 | JGD2000:世界測地系(*) |
(*)PC-Mappingでインポート時、世界測地系と判定します。
- ベクター情報
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MapInfoのベクター要素 | PC-MAPPINGのベクター要素 |
シンボル(SYMBOL) | ポイント |
ライン(LINE) | アーク |
折れ線(PLINE) | アーク(補間点) |
リージョン(REGION) | ポリゴン |
弧(ARC) | 変換されません |
文字列(TEXT) | ポイント+TEXT(文字列) |
長方形(RECT) | ポリゴン |
面取り長方形(ROUNDRECT) | ポリゴン |
楕円(ELLIPSE) | ポリゴン |
- 線種情報(PEN)
- PC-MAPPINGでは標準設定の線種のみをサポートしています。
線種情報はPC-MAPPINGにインポートされた時点で、描画パラメーターが自動生成され、アークの描画ペンに設定されます。
MapInfoの線幅 | PC-MAPPINGの線幅 |
PEN(0、*、*)  | 0mm |
PEN(1、*、*)  | 0mm |
PEN(2、*、*)  | 0.5mm |
PEN(3、*、*)  | 1.0mm |
PEN(4、*、*)  | 1.5mm |
PEN(5、*、*)  | 2.0mm |
PEN(6、*、*)  | 2.5mm |
PEN(7、*、*)  | 3.0mm |
PEN(8、*、*) | 3.5mm |
PEN(9、*、*) | 4.0mm |
PEN(10、*、*) | 4.5mm |
PEN(11、*、*)以上 | 5.0mm |
MapInfoのペンタイプ | PC-MAPPINGのラインスタイル |
PEN(*、2、*)  | 実線 |
PEN(*、5、*)  | 破線 |
PEN(*、3、*)  | 点線 |
PEN(*、14、*)  | 一点鎖線 |
PEN(*、20、*)  | 二点鎖線 |
PEN(*、1、*) | 陰線 |
その他のペンタイプ) | 全て実線に変換されます |
MapInfoのペンの色 | PC-MAPPINGのペンの色 |
| 24ビットのRGB値を表す整数で表現されます。 |
- テキスト情報
-
MIFのTEXT要素 | PC-MAPPINGポイント内部属性 |
"" | 文字列 |
X,Y | 座標列 |
Font | フォント型 |
カラー型 |
文字整列型 |
Angle | 回転角度型 |
※TEXT要素は以下のように入力されています。
---
Text
"SAMPLE"
49710.6 21320.7 49722.9 21324.8
Font ("MS 明朝",0,0,5395109)
Angle 297
---
Fontは(フォント名,スタイル,サイズ,文字色)が入力されています。
フォント名はフォント型、文字色はカラー型としてインポートされます。
カラーは通常のカラー番号とは異なり、(Red * 65536) + (Green * 256) + Blueとなっていますのでご注意下さい。
スタイル、サイズはMapinfo特有の情報のため、取り込む事ができません。
- ■ 属性情報
- MapInfoにおける属性の管理は、全ての要素に対して1パターンのみですので、PC-MAPPINGに変換後は、以下のようになります。
- 《例》以下のような属性を持つMapInfoのデータをインポートするとします。
-
ID | 文字 |
ポリゴン100 | AAA |
ポリゴン101 | BBB |
アーク200 | CCC |
アーク201 | DDD |
すると以下のような結果となります。
ポリゴン内部属性 | アーク内部属性 |
ID | 文字 | ID | 文字 |
ポリゴン100 | AAA | アーク200 | CCC |
ポリゴン101 | BBB | アーク201 | DDD |
変換後のベクター要素には、内部属性に以下のフィールドが自動作成されます。
アーク | PEN | MapinfoのPEN(幅、スタイル、色)の情報をPC-MAPPINGの[描画パラメーター]-[アーク描画ペン]に置き換えた時の描画キーの値が入ります。 |
ポリゴン | BRUSH | MapinfoのBRUSH(パターン、前面色、背景色)の情報をPC-MAPPINGの[描画パラメーター]-[ポリゴン描画ブラシ]に置き換えた時の描画キーの値が入ります。 |
ポイント | SYMBOL | MapinfoのSYMBOL(形、色、サイズ)の情報をPC-MAPPINGの[描画パラメーター]-[ポイント(ノード)描画パターン]に置き換えた時の描画キーの値が入ります。 |
TEXT | MapinfoのTEXT(テキスト)で設定されている値が入ります。 |
TEXT2 | MapinfoのTEXT(テキスト)で設定されている値が入ります。
テキスト内に改行コード(\n)があった場合テキストは2つに分離され、その後半部分が入ります。 |
ROT | MapinfoのTEXT(テキスト)の回転角度が入ります。 |
FONT | フォントが入ります。 |
COLOR | 文字のカラーが入ります。 |
ALIGN | ポイントから見た文字の表示位置が入ります。 |
※MIDファイルを作成する時にデータ側(ブラウザ)の方でテーブル圧縮処理(*)をかけていない場合でも、エキスポートする時には現存するデータしかOUTPUTしません。
(*) MIDファイルを作成時、データ側(ブラウザー)で、データを途中で削除した場合、ブラウザー上ではグレー色になって、表示されてはいますが、アクセスできない状態になっています。つまり“テーブル圧縮処理”をしない限りレコード番号は再付番されない事になります。
この点から、ブラウザーのレコード番号とPC-MAPPING側のレコード番号が異なる場合がありますので、注意が必要です。
- ■ 補足
- ホール(hole)については、
ホール(hole)について をご覧下さい。
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