ArcViewシェープファイルのインポート
ESRI社製品のArcView3における基本フォーマットであるシェープファイル(*.shp)をPC-MAPPINGの形式に変換します。
Ver.7.312:シェープファイルのインポートダイアログを整理集約しました(コマンド:ImportShp2に該当)。
なお、当面は、従来のインポートダイアログボックスも、コマンド:ImportShpで使用可能です。
- ■ 留意点
- ArcView3によって作られ使われるシェープファイルは、異なる拡張子を持つ複数のファイルにより構成されていますが、このインポートに関してはその基本部分となっている2つの拡張子ファイルのみをインポート対象ファイルとして扱います。
拡張子 | インポート対象 | 他ソフトによる参照 | 内容 |
DBF | 対象 | EXCELなどdBase形式対応ソフト | 属性 |
SHP | 対象 | ArcView3 MapObject / Arc Explorer | 形状 |
一般的なデータ(点・線・面・対応属性)によるデータであればインポートは可能ですが、ArcView3上の特殊コマンドにより生成されたデータ等は上記の対象ファイル以外に格納される場合がありますのでインポートはされません。
- ■ 操作方法
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- [インポート]-[汎用/GIS]-[シェープ]-[ArcViewシェープファイル]を実行します。
- [シェープファイルインポート]ダイアログボックスが表示されますので、以下のような設定を行います。
- [座標系]
- インポートするファイルの座標系に合わせてラジオボタンを切り替えます。
- [単位]
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- 直角座標系または、ペーパー座標系でインポートを行う場合
- 元図面の単位をm/cm/mm/kmのラジオボタンから選択して下さい。
- 経緯度座標系でインポートを行う場合
- 元図面の単位を度/秒(1/10秒、1/100秒、1/1000秒、1/10000秒)のプルダウンから選択して下さい。
- [系]
- 直角座標系を指定した場合、「系」情報を設定します。
- [ゾーン]
- UTM座標系を指定した場合、「ゾーン」番号を設定します。
- [世界測地系]チェックボックス
- インポートするファイルが世界測地系の場合は、このチェックをONにして下さい。
- [指定のPRJファイルを使用して設定する]チェックボックス
- ONの場合、インポートされる全てのシェープファイルに対して、指定のファイルをPRJファイルとして適用します。
- [ダブりアークを削除した完全な構造化ポリゴンを生成]チェックボックス
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- ONの場合
- セグメントトレースにより、ダブリアークを削除してポリゴンを生成します。
- OFFの場合
- 1アーク1ポリゴンの構造となります。
- 座標値のゆらぎのしきい値(実距離)
- 構造化ポリゴンを生成する際、ダブリアークと判定するしきい値を設定します。
《例》 このようなデータをインポートするとします。
▼ OFFの場合
▼ ONの場合
- シェープファイル
- ファイル拡張子が「SHP」「SHX」「DBF」の3つが存在するファイル名をシェープファイルとして認識します。
複数のファイルを同時に読み込む事により同一プロジェクトに登録されます。
- <追加>
- ボタンを押すと、[ファイルを開く]ダイアログボックスが表示されますので、シェープファイルを選択し、<開く>ボタンを押します。
- <解除>
- 選択された(青色の状態)ファイルを、リストから解除します。
- <すべて解除>
- 全てのファイルを、リストから解除します。
- [インポートスキーマを使用する]チェックボックス
- チェックをONにし、ボタンを押すと[インポートスキーマファイルの指定]ダイアログボックスが表示されますので、インポートスキーマファイル(*.xml)を指定します。
有効なインポートスキーマファイルが設定されている場合、インポート時にデータベースフィルードを指定に従って調整します。
- [実数型(小数桁のあるNumeric型)を数値型として取り込む]チェックボックス
- ONの場合、数値型であっても、DBFファイル上で記述されている通りの表現で取り込みます。
- [文字コードはUTF8]チェックボックス
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- ONの場合
- DBFファイル内部の文字コードをUTF8でインポートします。
- OFFの場合
- DBFファイル内部の文字コードをShift-JISでインポートします。
※ただし、文字コード情報ファイル「*.cpg」があれば、そちらが優先されます。
- 以上の設定が終了しましたら<OK>ボタンを押して下さい。
インポートが実行されます。
- ■ 詳細情報
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- SHPファイルとDBFファイルは、インポート時に形状(位置)と内部属性を持った1つのレイヤーになります。
ただし、描画パラメーター等の情報はこの2つのファイルには含まれませんので、新規に作成する必要があります。
- シェープファイルは、トポロジー構造(位相構造)を持たないため、PC-MAPPINGにインポートし、構造化データとする場合には編集作業が必要になります。
- ■ 補足
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- 数値型での空白値の扱い
- 整数型、実数型のフィールドで空白値があった場合、インポート後のPC-MAPPINGの内部属性としては「0」をセットし、そのフィールドの[属性フィールドの設定]ダイアログボックス内の「"0"は表示しない」チェックボックスがONになります。
- ArcViewシェープファイル分割変換
- [インポート]-[汎用/GIS]-[シェープ]-[ArcViewシェープファイル分割変換]からインポートすると、指定された分割数に応じて分割されたNAVファイルを直接生成します(シェープファイルを1つのレイヤーとして取り込めない場合も分割して広域ベクターで表示可能)。
ファイルサイズが巨大で、インポート途中でメモリ不足になる場合などに便利です。
ただし、分割される場合、線・面に関してはその図郭に部分的にも含まれるものはそのまま(切断される事なく)保存されるので、図郭近辺の要素は複数のNAVファイルに保存されます。
- 「L型」→「BOOL型」について
- DBFの「L型」(論理型)は、従来は文字型としてインポートしていました(Ver.7.309以前)が、現在の仕様では、BOOL型として
- "T" "t" "Y" "y"をOn(1)
- それ以外をOff(0)
として取り込みます。
- シェープファイルの4つのファイル構成
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- 図形のデータファイル
- メインファイル(*.shp):各図形のXY座標を格納
投影情報ファイル(*.prj):投影法に関する情報を格納
- 属性のデータファイル
- 属性ファイル(*.dbf):各図形の持つ属性を表形式で格納
(※フォーマットの制約上、フィールド名は半角英数で10文字、日本語では5文字までとなります。
UTF-8の場合は、フィールド名は半角英数で10文字、日本語では3文字までとなります。)
- 図形と属性を関連付けするファイル
- インデックスファイル(*.shx):各図形の座標データのメインファイル上での位置とそのデータの大きさを格納
SHXファイルはArcViewのインデックスファイルで、シェープファイルの一部を切り出したものですので、インポートには不要です。
シェープファイルのフォーマット仕様については以下を御覧下さい。
シェープファイルの技術情報 (PDF形式)
- ホール(hole)について
- 中抜け(hole)については、ホール(hole)について を参照して下さい。
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