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経緯度座標系の取り扱い
経緯度座標系は、一般に中小縮尺の地図(国土地理院の地形図、地勢図など)で利用されます。
国土地理院の地図などではUTM投影された地図となっています。
ここで、注意すべきは投影法はUTMですが、図郭は緯度経度で切れている、という事です。
UTMのグリッド(たとえば10km)で切れていれば、いわゆる直角座標系(*)と全く同じ扱いになるわけですが、そうではないので、特殊な扱いが必要になります。

(*)直角座標系の投影もUTMも原点やパラメーターが異なるだけで、手法としてはガウス・クリューゲル法で全く同じ

このため、国土地理院の地図はよく見ると図郭上辺、下辺、左辺、右辺が異なる(左辺、右辺は精度的に同じになる場合多し)不等辺四角形となっています。

これに対し、PC-MAPPINGでは緯度経度を長方形の方眼として扱います。
このことは、複数の図葉を接合していく上で必須の要件で、中小縮尺を広範囲に扱うものはほとんどこの方式です(おそらくカーナビも)。 この場合、PC-MAPPINGではできる限りもとの図面に近くなるよう縦横比を、元の図面にあわせるよう、元の図面の座標からUTM投影した結果より調整しています。この調整は図面(前景レイヤー)の中心点の座標が基準となるため広範囲な図面になるほど、周辺での誤差は大きくなります(画面表示、印刷時とも)。

一方、[編集]-[図法変換]-[経緯度座標からUTM座標]を行なうと、厳密なUTM座標系に変換されるため誤差は低減しますが、元の図郭はもはや長方形ではなくなります。