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【レイヤー描画設定】アーク描画設定
Ver.7で新設された「レイヤー描画設定機能」では、カラー型や実数型の属性フィールドを組み合わせて描画を行います。
アーク描画設定の場合、一つの専用設定ダイアログから、「ペン種別」・「線幅」・「線色」について、それぞれ指定したキーフィールドの値に応じた描画設定を一括で行う事ができます。
Ver.7.310〜
<検索条件設定によるアーク描画設定>が追加されました。
なお、この機能は、コマンド:MakeColorDbSearch から、[設定]-[レイヤー描画設定]を実行しなくても前景レイヤーに対して、カラーブラシ設定を行う事ができます。

■ サンプル
サンプルプロジェクト[param19.zip(約200KB)]をダウンロードする
アーク描画設定.pcm:サンプルプロジェクト

■ 設定方法
  1. 次のような『道路ネットワーク』レイヤーがあるとします。
    属性テーブルには、次のフィールドがあります。
    フィールド名スタイル
    ID整数型アークのID
    通行規制整数型1=一般/11=歩行専用
    道路種別名文字型「国道」「主要地方道」「一般県道」「その他の道路」の別
    種別コード整数型「道路種別名」をコード化した整数(0/1/2/3)
    勾配実数型アークの1/100勾配率の値
    勾配_Rank整数型「勾配」を11段階にランク化した整数
    (「勾配」の値が小さい方は細かく、大きい方は粗く分類)
    ▼「通行規制」を主描画、参照する描画パラメーターセット「DispA」で描画してあります。

    ▼属性テーブル(アーク内部属性)

  2. [設定]-[レイヤー描画設定]を実行します。
    [レイヤー描画設定]ダイアログボックスが表示されます。

  3. <アーク描画設定>ボタンを押して、[3変数カラーペン]ダイアログボックスを開きます。
    [3変数カラーペン]ダイアログボックスでは、アーク描画の「ペン種別」・「線幅」・「線色」を同時に設定する事ができます。

  4. 設定が終了したら、<OK>ボタンで[3変数カラーペン]ダイアログボックスを閉じ、<閉じる>ボタンで[描画設定]ダイアログボックスを閉じます。

  5. [3変数カラーペン]ダイアログボックスで設定した内容を反映して、アークが描画されます。

  6. いくつかの例を実行してみます。

■ 例(1):「ペン種別」+「線色(離散変数処理)」で描画
  1. 「道路種別名」で色別に描画する場合、次のように設定します。
    [ペン種別キーフィールド]
    通行規制:アーク描画ペンのキーとなるフィールドを指定します。
    主描画のフィールドになります。
    [描画パラメーター]
    DispA:参照する描画パラメーターセットを指定します。
    [線幅キーフィールド]
    使用しない
    [カラーキーフィールド]
    道路種別名:線色のキーとなるフィールドを指定します。
    [処理]
    「離散変数処理」を選択します。
    ※「連続変数処理」と「離散変数処理」については、「■ 補足」を参照して下さい。
    描画色を変更したい場合
    「色」をダブルクリックで、「カラー選択」ダイアログを開き、設定する色を選択することができます。

  2. 次のように、「道路種別名」によって色別で描画されます。


    【自動生成される描画用キー】
    アークの内部属性には、
    • @RenderColor@:カラー型(従描画)
    が新設され、「カラーキーフィールド」で設定したフィールド(ここでは、「道路種別名」)の値を元にカラーが決められています。
    「@RenderColor@」は従描画フィールドとなります。

■ 例(2):「ペン種別」+「線幅(離散変数処理)」+「線色(連続変数処理)」で描画
「道路種別名」(文字型)で線幅、「勾配」(実数型)で色の設定をして描画します。

  1. [3変数カラーペン]ダイアログボックスで次のように設定します。

    次の手順で線幅の値を更新できます。
    1. 更新する行をクリック
    2. ピンク色でマークされる
    3. 右欄で、新しい線幅値を入力
    4. <更新>ボタンを押す。
    [ペン種別キーフィールド]
    通行規制
    [描画パラメーター]
    DispA
    [線幅キーフィールド]
    道路種別名:線幅のキーとなるフィールドを指定します。
    [処理]
    「離散変数処理」を選択します。
    ※「連続変数処理」と「離散変数処理」については、「■ 補足」を参照して下さい。
    [カラーキーフィールド]
    勾配
    [処理]
    「連続変数処理」を選択します。

  2. 次のように、「道路種別名」で線幅別に、「勾配」で色別に描画されます。


    【自動生成される描画用キー】
    アークの内部属性には、
    • @RenderWidth@:実数型(従描画)
    が新設され、「線幅キーフィールド」で設定したフィールド(ここでは、「道路種別名」)の値を元に線幅が決められています。
    例(1)で新設された「@RenderColor@」は、今回の設定を反映して上書きされています。
    「@RenderColor@」・「@RenderWidth@」は従描画フィールドとなります。

■ 例(3):「ペン種別」+「線幅(連続変数処理)」+「線色(連続変数処理)」で描画
「種別コード」(整数型)で線幅を、「勾配_Rank」(整数型)で線色を設定します。

  1. [3変数カラーペン]ダイアログボックスで次のように設定します。
    [ペン種別キーフィールド]
    通行規制
    [描画パラメーター]
    DispA
    [線幅キーフィールド]
    種別コード
    [処理]
    「連続変数処理」を選択します。
    [最小サイズ(mm)]〜[最大サイズ(mm)]
    0.5〜4:実際に描画する線幅の大きさ(mm)を指定します。
    [カラーキーフィールド]
    勾配_Rank
    [処理]
    「連続変数処理」を選択します。
    [ステップ段彩]チェックボックス
    ON
    ステップ数
    11

  2. 次のように、「種別コード」で線幅を、「勾配_Rank」で色分けをして描画されます。

    例(1)・例(2)で新設された「@RenderColor@」・「@RenderWidth@」は、今回の設定を反映して上書きされます。

■ 補足
主描画と従描画
主描画と従描画のフィールドについては、以下のヒントを参照して下さい。
ヒント集主描画と従描画

「連続変数処理」と「離散変数処理」
「連続変数処理」「離散変数処理」のいずれかを選択する場合、フィールドタイプにより、選択できる処理が異なります。
  • 文字型:「離散変数処理」のみ選択可能
  • 整数型:「連続変数処理」と「離散変数処理」のいずれかを選択可能
  • 実数型:「連続変数処理」と「離散変数処理」のいずれかを選択可能
※「離散変数処理」のリストボックスにリストされる件数はデフォルトでは240件まで。
その件数を超える場合は、「離散変数処理」は選択できませんが、リストされる上限値は変更する事ができます。
ヒント集【pcm.ini】Pcm.iniファイルA「■ フィールド値のリストアップを制限する」