サポート > PC-MAPPING ヒント集 > ベクターデータ > クイック属性照会
クイック属性照会
クイック属性照会は、
  • [プロジェクトエキスパート]-[環境-1]パネル
  • [レイヤーエキスパート]の各ベクターパネルの<表示制御>ボタンを押すと表示される[属性データ表示制御]ダイアログボックス
で設定を行います。
画面上に属性表示しなくても、見たいベクターにカーソルを合わせるだけで、設定した項目の属性が表示される機能です。
■ 設定方法
  1. 何も設定していない場合は、カーソルをベクター上に置いても、クイック属性照会は行われません。

  2. [プロジェクトエキスパート]-[環境-1]パネルを開きます。
    「クイック属性照会」にチェックを入れ、対象となるベクター要素の優先順位を決めます。
    背景レイヤーも対象にしたい場合は、「表示されている背景レイヤーも対象にする」チェックをオンにして下さい。
    表示フォントの指定
    <>>>ボタンを押すと[フォント]ダイアログボックスが表示され、「クイック属性照会」で表示されるフォントのタイプやサイズ、色等を指定できます。
    【注意点】
    後述の「フィールド名併記」チェックボックスをONにすると、<>>>ボタンから表示される[フォント]ダイアログボックス内で設定したフォントタイプ、色、スタイル、サイズ以外の「文字飾り」は無視されますので、ご注意下さい。
    《例》以下のように表示フォントを指定します。
    フォント名、スタイル、色、サイズは「フィールド名併記」がONでもOFFでも反映されますが、「スタイル」で設定した「下線」は「フィールド名併記」がONの場合、無視されます。
    ▼「フィールド名併記」OFFの場合
    ▼「フィールド名併記」ONの場合
    表示枠の指定
    [プロジェクトエキスパート]-[環境-1]のシステムパレット「属性表示枠」を変更すると、ツールチップ以外の表示枠が利用できます。
    <標準>ボタンを押すと、描画パラメーターでは空白状態で表示されます。この状態がデフォルトの「黄色いツールチップ」です。

    【注意点】
    OSがWindows VISTA以降の場合は、属性表示枠の設定は無視されます(Ver.6でツールチップ以外を登録したプロジェクトをVer.7で開いてもデフォルトの黄色のツールチップで表示されます)。
    表示枠内の色を変更されたい場合は、クイック属性照会拡張ツールチップなどの方法をご検討下さい。

    ヒント集クイック属性照会拡張ツールチップ@

  3. [環境-1]パネルを閉じたら、[レイヤーエキスパート]で表示の設定を行います。

    レイヤーの各ベクター要素パネルにある<表示制御>ボタンから、[属性データ表示設定]ダイアログボックスを呼び出し、該当のフィールドにチェックを入れます。

    ※[属性データ表示設定]ダイアログボックスでは、クイック属性照会時だけでなく、「属性照会非表示」「ウィンドウ非表示」「検索メニュー非表示」「属性付与非表示」も一括で設定が可能です。

  4. [属性データ表示設定]ダイアログボックスを<OK>ボタンで閉じ、再度画面にカーソルを合わせると、設定した項目が表示されているのが分かります。

  5. また、「フィールド名併記」のオプションをONにすると、拡張ツールチップの使用が設定されていない場合は、フィールド名とその内容がHTMLのテーブル表記されます。
    ▼「フィールド名併記」OFFの場合
    ▼「フィールド名併記」ONの場合

■ クイック属性の対象レイヤー
[プロジェクトエキスパート]-[環境-1]パネルで「表示されている背景レイヤーも対象にする」チェックをONにした場合、背景レイヤーの表示優先順位は、プロジェクトエキスパートの上位にあるレイヤーほど高くなります。

  1. 前景レイヤー(「統計データ」レイヤー)でにクイック属性対象が存在しないため、背景(「土地利用」「土地条件」レイヤー)の属性が表示されます。
    この場合は、2枚ある背景レイヤーのうち、「土地利用」レイヤーの方が上にあるため、そちらを優先して表示します。

  2. 上と同じ状況で、この場合は、2枚ある背景レイヤーのうち、「土地条件」レイヤーの方が上にあるため、そちらを優先して表示します。

    [プロジェクトエキスパート]-[環境-1]パネルで「表示されている背景レイヤーも対象にする」チェックをONにした場合、広域ベクター・背景プロジェクトもクイック属性照会の対象となります。
    ただし、背景プロジェクトに関しては、
    • 親プロジェクトの「背景レイヤーも対象」がON
    • 背景プロジェクトのクイック属性照会の設定がON
    上記両方の設定に従って処理されます。また、背景プロジェクトの広域ベクターも対象となります。

■ クイック属性の縮尺制御
該当するレイヤー要素の内部DBのキーリスト内に以下のように記述する事で、ツールチップを表示する際の縮尺制御が行なえます。
例えば、
  • AttrTipMinScaleDenomi = 25000
  • AttrTipMaxScaleDenomi = 5000
と記述すると、画面表示が1/25000〜1/5000の間でのみ、クイック属性照会を表示します。
ヒント集クイック属性照会拡張ツールチップ 「■ 補足」を参照して下さい。

■ クイック属性の表示間隔
クイック照会表示についてのマウスを置いてから、属性が表示されるまでの時間は、[ファイル]-[システム環境]-[システム環境設定]-[操作]パネルで指定できます。
マウス静止と判定されるまでの時間(ミリ秒)を入力して下さい。

■ クイック属性のポリゴンマルチレイヤー
クイック属性照会の「ポリゴン(マルチ)」を選択すると、クイック属性照会対象のレイヤーのポリゴンについて全てをまとめて表示する事ができます。
▼「フィールド名併記」OFFの場合
▼「フィールド名併記」ONの場合
※「フィールド名併記」ONの場合、レイヤー名も合わせて表示されます。

通常表記では改行されて複数行に分けて表示され、「HTML記法」を利用した場合には、自動的に<br>が挿入され、改行された形で表記されます。
「HTML記法」については、ヒント集属性表示のHTML記法 を参照して下さい。

■ マウス処理中のクイック属性照会
現状、作図関連の処理中にはクイック属性照会のツールチップを表示しないようにしていますが、マウス処理中のコマンド:EnableShowTipで表示できます。
また、同様のコマンド:DisableShowTipで表示されないようにする事も可能です。

【補間点操作中】(コマンド:EnableShowTip なし)
クイックバーボタンに「BpOp」を登録し実行

【補間点操作中】(コマンド:EnableShowTip あり)
クイックバーボタンに「BpOp;EnableShowTip」を登録し実行

【属性照会中】(コマンド:DisableShowTip なし)
クイックバーボタンに「ArcInq」を登録し実行

【補間点操作中】(コマンド:DisableShowTip あり)
クイックバーボタンに「ArcInq;DisableShowTip」を登録し実行

■ pcm.iniによる設定
「ポリゴン(マルチ)」によるクイック属性で、通常(デフォルト)は前述「■ クイック属性のポリゴンマルチレイヤー」のようにツールチップ内に全ての情報が表示されますが、
[PcmView]
MultiDivMode=1

とする事で、重複するポリゴン位置にオンマウスすると、サークルが表示され、更にそのサークル上の●(この●の色は描画パラメーターの色を参照しています)にマウスカーソルを合わせると、個別に内容を表示する事ができます。
▼ ini指定がない場合
▼ MultiDivMode=1の場合
照会したい地点に複数のポリゴンが重複してある場合、サークル上にそこに存在するポリゴン数分の●が表示されます。
ここでは赤と青のポリゴンが重なっているので、2つの●が表示されています。
それぞれの●に対し、更にマウスを合わせると、個別にポリゴンの属性が表示されます。