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リレーション
PC-MAPPINGのデータベースには「リレーション」という特殊なフィールド属性があります。
この属性を設定し、かつリレーション名(ファイル名)をセルに入力する事によって、データベースからビットマップの表示や他のアプリケーションの起動ができるようになります。
これをリレーション機能といいます。
■ 概要
リレーションフィールドに主にファイル名を記述する事になります。
PC-MAPPINGの有効なリレーションは次のような種類に分けられます。
記述書式等の詳細については、それぞれの項目を参照して下さい。
  1. PC-MAPPINGファイル読み込みリレーション
  2. VBスクリプト実行リレーション
  3. イメージデータ表示リレーション
  4. アプリケーション実行リレーション
  5. アプリケーションと関連付けられたファイルの起動
  6. URL、HTMLブラウザ起動リレーション
  7. DDE実行リレーション
  8. コマンド実行リレーション

【注意点】
  • パス設定されているディレクトリ以外のディレクトリにあるファイルを指定する場合は、フルパス記述した方が確実かと思われます。
  • 作成したデータベースを作成したマシン以外のマシンで利用する時(データ作成納品物件等)は、注意が必要です。必ず動作確認をするようにして下さい。
  • フルパス指定した場合、ファイル名が長くなる可能性がありますので、最大カラム数には注意して下さい。
  • その他パスについての詳細は、ヒント集パス設定 を参照して下さい。
  • リレーションでは、以下のものが区切り記号として認識されますので、""で括るなどの対処が必要となります。
    • 半角スペース
    • タブ
    • 改行コード
    • 半角カンマ,
    • 半角セミコロン;
    • 半角[
    • 半角]
    • 半角(
    • 半角)
    • 半角=
    《例》 3001(a).bmpという名前のファイルをリレーション表示する場合
    →半角()で括ると、「3001」と「a」と「.bmp」に分解されるためリレーション実行不可となります。
    →全角()で括ると、「3001(a).bmp」として扱われるためリレーション実行可となります。

■ リレーションフィールドの作成
リレーションフィールドを新規に作成する場合、次のような設定を行います。
  1. データベースをアクティブにし、[データベース]-[設定]-[定義]-[データベースの定義]を実行すると、[属性データベース設定]ダイアログボックスが表示されます。

  2. <追加>ボタンで、新規にフィールド属性を設定します。この時、次の定義を行います。
    • スタイルは「文字型」を選択します。
    • [リレーション]チェックボックスをONにします。
    • その他は任意です。ただし、最大カラム数は若干多めにしておく事をおすすめします(フルパスでファイル名を記述する場合、かなりの文字数を必要とするため)。

  3. 設定を終了しデータベースに戻ります。

  4. リレーション項目のフィールドにリレーション文字列を入力します。

■ リレーションの実行方法
リレーションを実行するには、次の操作を行います。
なお、データベースのリレーション属性フィールドに記述がない、または記述した内容に誤りがある等の理由でリレーションが失敗した場合は、システムメッセージビープを鳴らします。
データベースウィンドウから
カード形式の場合は実行したいリレーション文字列が記入されているページを表示し、リスト形式の場合は実行したいレコードをカレントにしてから、[リンク]-[リレーション起動]を選択します。
1レコード(ページ)に複数のリレーションフィールドがある場合は、次のような動作になります。
  • リレーションフィールドがカレントセル(凹んだ状態)になっている状態で[リレーション呼び出し]を実行すると、そのリレーションだけを実行します。
  • リレーションフィールド以外のフィールドにカレントセルがある状態で[リレーション呼び出し]を実行すると、そのレコードに記述されている全てのリレーションを実行します。

ベクターウィンドウから
リレーション設定をしているフィールドが複数ある場合、フィールドを指定せずに<リレーション起動>ボタンをクリックすると、全てのリレーションが実行されます。

いずれかのリレーションのみを実行したい場合は、属性照会ウィンドウで、<リレーション起動>ボタンを押す前に、リレーションを実行したいフィールドにフォーカスを当てる(マウスクリックしておく)と、そのフィールドのリレーションが起動します。

レイアウトビューウィンドウの場合は、ツールバーボタンをクリックする事で複数リレーションのうち、いずれかを選択できます。
レイアウトビューについては、ヒント集レイアウトビューの利用方法@ を参照して下さい。
また、コマンドラインで処理する場合は、フィールド名を指定する事が可能です。
《例》 前景レイヤのアーク属性照会時、<RelField1>フィールドのリレーションを実行します。
ArcInq△F△rel△<RelField1>(△は半角スペース)

コマンドラインから
データベースメニュー[リンク]-[リレーション起動]にはメニューコマンド「Relation」があります。
さらに、「Relation」にはパラメータがあり、これらを指定する事により、データベース以外からリレーション機能を使用する事ができます。
パラメーターを指定しない場合
カレントレコード(ページ)のリレーション起動を実行します。
  1. データベースをアクティブにし、リレーション実行するレコードまたはセルをマウスで指定します。
  2. コマンドラインバーに「Relation」と入力し、Enterキーを押して実行します。
パラメーターを指定する場合
データベースをアクティブにする必要はありません。コマンドラインバーにコマンド「DoRelation」とパラメーターを入力します。パラメーターは、データベースのリレーションフィールドに記述書式通りに入力します。
ただし、「@1」のようなフィールド属性を指定する事はできません。記述書式についてはそれぞれの項目を参照して下さい。
《例》 DoRelation△C:\Sample.Doc(△は半角スペース)
C:\sample.docファイルを開きます。
この時、拡張子「Doc」はMS-Wordと関連付けされているので、MS-Wordが起動し、このファイルを開きます。
【注意点】
コマンド「Relation」、「DoRelation」では使用できないリレーション項目があります。
  • 「PC-MAPPINGファイル読み込みリレーション」、「URL、HTMLブラウザ起動リレーション」は、「Open」コマンドを使用します。
  • 「DDE実行リレーション」は、コマンド「DDE」を使用します。
  • コマンド上からの「コマンド実行リレーション」、コマンド「Command」は実行できません。

■ 記述書式
それぞれのリレーションの種類によってその記述方法を説明します。
(1) PC-MAPPINGファイル読み込みリレーション
リレーションフィールドにPC-MAPPINGのデータファイル名を記述した場合、リレーションを実行するとそのファイルを読み込む事ができます。
読み込む事ができるファイル
読み込む事ができるファイル(フィールドに記述可能なPC-MAPPINGデータファイル)は次のファイルです。
PCMプロジェクトファイル
NAVベクターファイル
NDVデータベースファイル
CSV,TXTテキストファイル
オプション
別ウィンドウ起動
デフォルトでは、指定したデータファイルは、リレーションを実行したPC-MAPPINGアプリケーションウィンドウ内に読み込まれます。
オプション機能として、別の新しいPC-MAPPINGを開きそちらに指定したファイルを読み込ませる事ができます。
この場合、次のいずれかの方法をとります。
  • データファイル名記述の後に半角スペースを挟んで「-P」パラメータを記述します。
  • リレーション実行時(ベクターの<リレーション起動>ボタンを押す時またはNDVの[リレーション呼び出し]コマンドを選択する時)にShiftキーを押しながら操作します。
    この時、リレーションを実行した側のプロジェクトに、新しく起動したプロジェクトが追加されます。
例えば、「-P」以外に起動オプション-prmdir(ヒント集起動オプション(-PrmDir) )を利用すれば、新しいPC-MAPPINGを開く時に環境ファイルを設定する事で画面回りの設定を変更し、表示する事が可能です。
《例》 C:\法定外公共物\○○地区.pcm△-p△-prmdir△C:\法定外公共物\prmdir

(2) VBスクリプト実行リレーション
リレーションフィールドにVBスクリプトファイル名を記述した場合、リレーションを実行するとそのVBスクリプトを実行する事ができます。
書式:VBスクリプトファイル名△引数(△は半角スペース)
VBスクリプトファイル名
実行したいVBスクリプトのファイル名を記述します。
引数
VBスクリプトの引数として渡されます。
フィールド引数オプション
引数文字列を同一レコードの他のフィールドから引用する事ができます。
引数フィールド指定は「@N」を半角文字で記述します。Nで指定した番号のフィールド(先頭が1)のデータを引数部分に引用します。
指定した番号のフィールドに「辞書検索」が設定されている場合は、最終辞書検索テキストを引用します。フィールドの複数指定が可能です。
さらに、フィールドの属性だけでなく、以下のようなキーワードがあります。
@TitleDBのタイトル
@ProjectTitleプロジェクトのタイトル
@IDプロジェクトのID
@LayerTitleレイヤーのタイトル
@LayerIDレイヤーのID
@Recリレーション実行したベクターの内部番号(レコード番号)
記述例
VBスクリプトファイル「OpenFile.vbs」を実行し、引数としてセルの属性値を指定したい場合、VBスクリプトファイル名は「OpenFile.vbs」、引数のフィールドが1番目とすると、次のような書式でリレーションフィールドに記述します。
《例》 OpenFile.VBS△@1

(3) イメージデータ表示リレーション
リレーションフィールドにイメージデータファイル名を記述した場合、リレーションを実行するとそのイメージデータをディスプレイ上に表示する事ができます。
画像は独立したウィンドウとして表示されますので、位置(画面座標)やサイズを変更する事も可能です。

表示オプションと記述書式
リレーションによるイメージデータの表示には、いくつかのオプションがあります。
ファイル名の記述に続けて半角スペースを区切りとしていくつかのオプション記述を行います(△は半角スペース)。
a. オプションパラメータなし
リレーションフィールドにイメージファイル名のみを記述した場合、イメージデータをタイトル・フレームなしでポップアップ表示します。
b. タイトルオプション
イメージファイル名の記述の後、半角スペースをおいて文字列を記述すると、その文字列のタイトルバーが付いた画像をポップアップ表示します。
なおタイトル文字列に半角スペースを含ませたい時のみ、タイトル文字列を""(半角のダブルクォーテーション)で括って下さい。それ以外の場合は必要ありません。
ダブルクォーテーションのみ記述した場合は、タイトルバー・フレームなしになります(LOCK及びLIFETIMEオプションを使いたい時でタイトルバーを表示させたくない時に使います)。
《例》 C:\WINDOWS\WINNT256.BMP△"NTロゴ ビットマップ"
また、フィールドの文字列をタイトルとして使用したい場合は、「@N」(Nは、フィールドの並び順番号N=1〜)を使用します。
《例》 C:\WINDOWS\WINNT256.BMP△@1
c. LOCKオプション
イメージファイル名・タイトル記述の後、半角スペースをおいて -LOCK(小文字可)というキーワードを記述すると、タイトルバーがついた画像をポップアップ表示し、ロックします。表示されるイメージウィンドウはマウスによる移動ができません。
また、メインウィンドウの操作ができなくなります(他のアプリケーションへの切り替えはできます)。このオプションを使う時は必ずタイトルを記述し、その後ろにキーワードを記述します。
《例》 C:\WINDOWS\WINNT256.BMP△"NTロゴ ビットマップ"△-LOCK
d. LIFETIMEオプション
イメージファイル名・タイトル記述の後、半角スペースをおいて -LIFETIME(小文字可)というキーワードを記述し、その直後に半角スペースをおいて秒数を記述すると、タイトルバーが付いた画像をポップアップ表示し、指定した秒数後に自動消去します。
このオプションを使う時は必ずタイトルを記述し、その後ろにキーワードを記述します。またこのオプションはLOCKオプションと共用できます。この場合どちらが先でも構いません。
《例》 C:\WINDOWS\WINNT256.BMP△""△-LIFETIME△10
また、フィールドの数値をLIFETIMEとして使用したい場合は、「@N」(Nは、フィールドの並び順番号N=1〜)を使用します。
《例》 C:\WINDOWS\WINNT256.BMP△@1△-LIFETIME△@2
e. SIZEオプション
イメージファイル名・タイトル記述のあと、半角スペースをおいて-POS(小文字可)、ウィンドウ左上のX,Y座標とウィンドウサイズ-SIZE(小文字可)を数値で指定すると「画面出力サイズを指定」する事が可能です(ここで、-POS と-SIZEはキーワード)。
このオプションを使う時は必ずタイトルを記述し、その後ろにキーワードを記述します。
《例》 C:\WINDOWS\WINNT256.BMP△"-POS"△(X)△(Y)△"-SIZE"△(DX)△(DY)
また、フィールドの数値をウィンドウズサイズとして使用したい場合は、「@N」(Nは、フィールドの並び順番号N=1〜)を使用します。
《例》 C:\WINDOWS\WINNT256.BMP△"-POS"△@3△@4△"-SIZE"△@5△@6
f. ExModeオプション
イメージの表示縮尺変更、出力等が行なえる「拡張モードのウィンドウ」でイメージを開きます。
タイトルオプションで「拡張モードのウィンドウ」にタイトルを付ける事ができます。
マルチページのTIFF形式に対応しています。
ヒント集マルチページイメージ表示リレーション(ExModeオプション)
拡張イメージウィンドウにある「ウィンドウのロック」ボタンは直前の設定に従います。
LIFETIMEオプションと併用できますが、Lockオプションは併用できません。
《例》 "C:\都市計画管理\資料\120-0012.tif"△-ExMode△"都市計画120-0012資料"
g. ExMode0オプション
基本仕様はExModeオプションと同じです。
ただし、拡張イメージウィンドウにある<ウィンドウのロック>ボタンOFFにして表示します。
h. ExMode1オプション
基本仕様はExModeオプションと同じです。
ただし、拡張イメージウィンドウにある<ウィンドウのロック>ボタンONにして表示します。
i. TopMostオプション
開かれたウィンドウを強制的に最上位に配置します(ウィンドウが非アクティブになっても上位に配置されます)。
j. Shellオプション
通常、イメージ表示リレーションでイメージファイルを指定すると、PC-Mapping専用ウィンドウで表示されます。
Shellオプションは、OSで関連付けられたアプリケーションでイメージファイルを開く事ができます。 《例》 "C:\都市計画管理\資料\120-0012.tif"△-Shell

注意:表示後のイメージウィンドウの操作
  • 消去ウィンドウの右上<×>ボタンをクリックすると消去されます。
    LIFETIMEオプション(上記参照)で表示されたイメージでもこの操作で自動消去前に消去できます。
  • コマンド:RelationImageCloseでも、リレーションで表示されたイメージウィンドウを無条件に全部閉じる事ができます。
  • 移動ウィンドウのタイトルバーもしくはウィンドウ内でマウスの左ボタンを押し、ボタンを離さずにマウスを動かす(ドラッグする)と、ウィンドウを移動できます。
    ※ただしLOCKオプションで開いたウィンドウは動かせません。
  • 拡大・縮小ウィンドウの枠付近にマウスポインタを動かすと、他のウィンドウ同様にウィンドウのサイズを変更できます。サイズの変更に合わせて画像が拡大・縮小されます。
    ※ただしLOCKオプションで開いたウィンドウはサイズ変更できせません。

リレーションで表示できるイメージデータファイル
リレーション実行で画面表示する事ができるイメージデータの種類は次の通りです。
拡張子種類BPP(Bit/Pixel)
.NAIPC-Mapping Image1 / 4 / 8 / 24
.BMPWindows Bitmap1 / 4 / 8 / 24
.GIFCompuServe8
.JPGJPEG8/24
.PCXZSoft Image1/8/24
.TIFTIFF1/8/24
.TGATARGA24
※1bpp:モノクロ/4bpp:16色カラー/8bpp:256色カラー/24bpp:1677万色カラー

【リレーションで360度静止画像ファイル(Jpeg形式)を表示する】
対象ファイルが1つかつJpeg形式で、「-Exmode」等オプションを使用しておらず、Jpegファイル内に360度静止画像を示すメタタグ:<UsePanoramaViewer>True</UsePanoramaViewer>があれば、パノラマビューウィンドウに表示されます。

(4) アプリケーション実行リレーション
リレーションフィールドにプログラムファイル名や関連付けられたファイル名を記述した場合、リレーションを実行すると他のWindowsアプリケーションを起動する事ができます。
実行プログラムの起動
拡張子に.exeの付いた実行プログラムのファイル名を記述し、リレーションを実行するとそのアプリケーションを起動する事ができます。
PATH設定されているディレクトリにある実行プログラムはパス名なしで記述できます。
引数の指定
そのアプリケーションの起動コマンドラインオプションがある場合、リレーションフィールドに記述すればそのまま引き渡されます。
従って、データファイルの引数指定をサポートするアプリケーションであれば、プログラムファイル名の後にデータファイル名を記述すれば、ファイル読み込み起動する事もできます。
ただしデータがPATH設定されているディレクトリにあっても読み込む事ができない場合がありますので、この時はデータファイルをフルパス記述して下さい。
フィールド引数オプション
.exeが明記されている場合に限り、引数文字列を同一レコードの他のフィールドから引用する事ができます。
引数フィールド指定は「@N」を半角文字で記述します。Nで指定した番号のフィールド(先頭が1)のデータを引数部分に引用します。
指定した番号のフィールドに「辞書検索」が設定されている場合は、最終辞書検索テキストを引用します。
MS-EXCELを起動するリレーションで、CSVファイル名がNDVの先頭から3番目のフィールドに記述されている時、リレーションフィールドに次のような記述をするとCSVファイルの読み込み起動を行います(△は1個以上の半角スペースを示します)。
《例》 "C:\Program△Files\Microsoft Office\Office\Excel.exe"△@3

(5) アプリケーションと関連付けられたファイルの起動
Windowsシステムには、ファイル拡張子にアプリケーションの起動を関連付ける機能があります。
この関連付けされたファイル名をリレーションフィールドに記述しリレーションを実行すると、関連付けられたアプリケーションを、指定したファイルを読み込んで起動する事ができます。この時、実行プログラム名の記述は不要です。
例えば、セットアップデフォルトの状態での拡張子.iniは「メモ帳」に関連付けられています。
従ってリレーションフィールドに「SYSTEM.ini」とだけ記述すれば、リレーションを実行するとメモ帳を起動し同時にSYSTEM.iniファイルを開きます。

アプリケーションのパス取得について
アプリケーションとファイルの関連付けが行なわれている場合、アプリケーションパスを記述する必要はありませんが、何かの理由でフルパスを記述しなければならない場合、アプリケーション名だけで、PC-Mappingがアプリケーションを探し、起動します。よって、アプリケーションのフルパスを記述する必要はありません。
アプリケーションの起動オプションはPC-Mappingの起動オプション同様、アプリケーションの実行ファイル(EXE)を記述します。
ただし、「C:\WINNT\SYSTEM32」フォルダ(Win2000の場合)のようにシステム環境変数としてパス設定がされている場合はフルパスを記述する必要はありません。設定はOSメニューの[スタート]-[設定]-[コントロールパネル]-[システム]アイコンを実行し、[詳細]-[環境変数]ボタンを押すと表示されるダイアログの「システム環境変数」で行ないます。詳しくはOSヘルプをご覧下さい。
「システム環境変数」に設定されている「C:\WINNT\SYSTEM32\notepad.exe」の場合、
notepad.exe△C:\*****.txt
「システム環境変数」に設定されていない場合、実行ファイルのフルパスを記述し、
"C:\Program△Files\*****\*****.exe"△C:\*****.pdf
アプリケーション側の起動オプションについて
リレーションで起動するアプリケーションが起動オプションを持つ事があります。
アプリケーションの起動オプションはPC-MAPPINGの起動オプション同様、アプリケーションのEXE(フルパス)を記述しなければいけません。
PC-MAPPINGは、
"C:\Program△Files\*****\*****.exe"△C:\*****.pcm
のように、アプリケーションの直後に開くファイル名を記述するようになっています。
しかし、アプリケーション側が起動オプションを持つ場合
"C:\Program△Files\*****\*****.exe"△-Load△C:\*****.doc
としなければいけません。すると、PC-MAPPINGは"-Load"をファイルと勘違いしてしまいます。
このような場合、PC-MAPPINGがインストールされているフォルダの「pcm.ini」に
---
[DoRelation]
FindExec=0
---

と記述して下さい。
アプリケーションと関連付けられたイメージファイルの起動
イメージファイルの場合、アプリケーションと関連付けられていても、PC-MAPPING専用イメージウィンドウで表示されます。
これを関連付けられたアプリケーションを起動し、表示したい場合は、Shellオプションを記述します。
詳しくは「(3) イメージデータ表示リレーション」をご覧下さい。
【注意点】
ファイルの関連付けの設定は、マシンやユーザーにより異なりますので注意が必要です。
実際に機能するファイル名は、PC-MAPPINGを使用している同一マシンのファイルマネージャ[フォルダウィンドウ・エクスプローラ]上で関連付けファイルアイコンで表示されているファイルです。
作成したデータベースを別のマシンで運用する場合は十分に注意して下さい。

(6) URL/HTMLブラウザ起動リレーション
リレーションフィールドに規定の書式でURLアドレスやHTMLファイルを記述した場合、リレーションを実行するとブラウザを起動する事ができます。
書式
  • URL指定の場合:URLアドレス
  • HTML指定の場合:HTMLファイル名
URLアドレス
ブラウザを起動した時に表示するURLを指定します。先頭が「http:」で始まる場合、URL指定と見なします。
HTMLファイル名
ブラウザを起動した時に表示するHTMLを指定します。後尾が「.htm」「.html」で終わる場合、HTML指定と見なします。
記述例
PC-MAPPINGのヘルプファイルのインデックスをブラウザで起動したい場合、HTMLファイル名は「C:\Pcm7\Help\Index.htm」とすると、次のような書式でリレーションフィールドに記述します。
《例》 C:\Pcm7\Help\Index.htm

(7) DDE実行リレーション
書式-1:DDE△サーバー名△トピックス名△実行コマンド△[@N]
[ 解説 ]
リレーションフィールドに規定の書式でDDEコマンドを記述した場合、リレーションを実行すると他のDDEサーバーアプリケーションへのDDEコマンドを送信できます。
ただし、DDEサーバーアプリケーションはリレーション実行前に起動している必要があります。
DDE
リレーションのキーワードです。必ず先頭に記述します。
サーバー名
DDEサーバーアプリケーション名を記述します。具体的な名前は各アプリケーションのマニュアルを参照して下さい。
トピック名
DDEサーバーのトピックス名を記述します。具体的な名前は各アプリケーションのマニュアルを参照して下さい。
実行コマンド
DDEサーバーがサポートするDDE実行コマンドを記述します。スペースを挟んでコマンドライン引数を指定する場合は括弧([])またはダブルクォーテーション("")で括って下さい。
オプション(コピーするデータのフィールド指定)
オプションにはいくつかの特殊なキィがあります。
@n(nは1からの整数)
DDEリレーションコマンド文字列の中に「@n」があると、nで指定した番号のフィールド(先頭は1)のデータをクリップボードおよび内部送信データバッファにコピーします。複数の記述が可能です。
記述例
データベースの第1フィールドと第3フィールドのデータをクリップボードにコピーして、Microsoft AccessのMAPCOM.MDVに含まれるDDESERVマクロを実行する場合、次のような書式でリレーションフィールドに記述します。
《例》 DDE△@1△@3△MSAccess△MAPCOM△DDESERV
#n(nは1からの整数)
DDEリレーションコマンド文字列の中に「#n」があると、nで指定した番号のフィールド(先頭は1)のデータをクリップボードおよび内部送信データバッファにコピーします。
また、nで指定した番号のフィールドのデータが、実行コマンドの後ろに付け加えられます。複数の記述が可能です。
記述例
実行したいマクロがレコード毎に異なる場合、次のような書式でリレーションフィールドに記述します。
データベースの第3フィールドのデータが「1」の場合、このデータをクリップボードにコピーします。
また、Microsoft AccessのMAPCOM.MDVに含まれる実行コマンド「DDESERV」に「1」を付け加えた「DDESERV1」マクロを実行します。
《例》 DDE△#3△MSAccess△MAPCOM△DDESERV
$n(nは1からの整数)
DDEリレーションコマンド文字列の中に「$n」があると、nで指定した番号のフィールド(先頭は1)のデータをDDEコマンドの「サーバー名」、「トピック名」、「実行コマンド」としてDDEコマンドを実行します。
記述例
実行したいアプリケーションのマクロがレコード毎に異なる場合、次のような書式でリレーションフィールドに記述します。
データベースの第3フィールドのデータが「MSAccess」の場合、Microsoft AccessのMAPCOM.MDVに含まれる実行コマンド「DDESERV」マクロを実行します。
《例》 DDE△$3△MAPCOM△DDESERV
@<フィールド名>, @{フィールド名}, #<フィールド名>, #{フィールド名}
フィールド名を指定してリレーションを実行できます。
@,#はそれぞれ上記の@n,#nに対応します。
また、
  • <フィールド名> は辞書引きありでのフィールドデータの取得
  • {フィールド名} は辞書引きなしでのフィールドデータの取得
となります。
※ 上記変換機能は でも引数の設定等で使用可能です。
NoClipオプション
前項にも記述されている通り、DDEコマンドで@nを記述すると、nで指定した番号のフィールド(先頭は1)のデータをクリップボード及び内部送信データバッファにコピーします。
このオプションは、データをクリップボードには送信したくない時に利用します。

書式-2:DDE△サーバー名△トピックス名△実行コマンド△[@N]
[ 解説 ]
DDEコマンドでは、@1等を使用してフィールドに入力されている属性をコピーしていました。DDESendコマンドは、任意に記述した文字列をコピーする事ができます。
DDEサーバーがサポートするPOKE(データを送る)機能を使って、DDESend実行コマンドで文字列をコピーします。
DDESend
リレーションのキーワードです。必ず先頭に記述します。
サーバー名
DDEサーバーアプリケーション名を記述します。具体的な名前は各アプリケーションのマニュアルを参照して下さい。
トピックス名
DDEサーバーのトピックス名を記述します。具体的な名前は各アプリケーションのマニュアルを参照して下さい。
実行コマンド
DDEサーバーがサポートするDDE実行コマンドを記述します。
スペースを挟んでコマンドライン引数を指定する場合は括弧([])またはダブルクォーテーション("")で括って下さい。
オプション(コピーする文字列)
コピーする文字列を記述します。
記述例
「F_Info」文字列をコピーし、「M_Open」マクロに設定したプロシージャを実行、App:GetSendDataメソッドでコピーした文字列を取得し、これを開くフォーム名として使用します。
《例》 DDESsend△MSAccess△Sample.mdb△M_Open△F_Info

(8) コマンド実行リレーション
リレーションフィールドにPC-MAPPINGのメニューコマンドを記述した場合、リレーションを実行するとPC-MAPPINGのメニューを実行する事ができます。
書式:COMMAND: △コマンド名△パラメーター;コマンド名(△は半角スペース)
COMMAND:
コマンド実行リレーションを行うためには、必ず記述しなければならない書式です。
この後続く文字列はコマンド文としてコマンド処理部に引き渡されます。
コマンド名
ここで記述したメニューコマンドが実行されます。
パラメーター
メニューコマンドにパラメーターがある場合、パラメータを記述します。
;(半角セミコロン)
コマンドを続けて実行したい場合に使用します。
表示・作図のようなマウス処理を伴うコマンドを使用した場合、マウス処理が終了するまで次のコマンドを待機させます。
記述例
PC-MAPPINGのプロジェクトファイル(*.pcm)を開く場合、コマンド名は「Open」、パラメーターは開くファイル名「MAPCOM.pcm」とすると、次のような書式でリレーションフィールドに記述します。
また、開いた後、拡大メニュー「ZoomIn」コマンド、拡大後ポリゴン照会メニュー「PolInq」を連続実行できるように記述します。
《例》 COMMAND:△Open△Mapcom.pcm;ZoomIn;PolInq